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監督:ハワード・ケイマン 
 フォーサイス原作映画が一服したところで、偶々日経新聞日曜版で紹介されてメモに取っていたこの作品を観ることになった。2008年制作・公開のアメリカ・ドイツ合作映画で、監督はハワード・ケイマン、出演者は、主演のケイナンをジム・カビーゼル、彼と協力するバイキング族長の娘をソフィア・マイルズといった俳優が演じているが、監督、俳優は、私は初めて聞く名前ばかりである。

 8世紀のノルウェーのバイキング村に、別の惑星からの宇宙船が墜落し、それに乗っていたケイナンのみならず、そこに紛れ込んでいた怪獣モアウェンも地上に降り立ち、それが数々の戦慄をもたらす、というSFモンスター・パニック映画である。

 日経日曜版の記事を処分してしまったので、何故この映画がそこで取り上げられていたのかは、今となっては確認することができない。同じタイトルでTVの連続ドラマもあるようなので、もしかしたら、こちらであったのかもしれない。ただそれを敢えて調べる気にもならないので、放っておくことにする。

 そしてこの映画であるが、普段こうしたSF映画を観る機会がない私にとっては、それこそ久し振りの関連作品ということになった。全く政治、社会的な文脈は考えずに、純粋娯楽作品として観ることになる。そして、それはそれで、8世紀ノルウェーのバイキング村の近隣部族との抗争や、相手の村が殺戮されたことで、報復されるが、実はそれが正体不明のモンスターによるものであることが判明し、一旦村人に捕まったケイナンの協力で、そのモンスターに対する闘いが繰り広げられていき、最後はモンスターに勝利したケイナンが村の新しい王となるという展開を楽しむことになる。バイキング村の再生や、彼らの風貌は、映画製作者にとってはお手の物なのであろう。それにSF的映像が被さり、最後は、ノルウェーの美しい河岸風景で締めくくられることになる。

 ただこうしたSF作品は、やはり私の趣味ではない。また見つけたフォーサイス原作映画の「キル・リスト」に戻っていくことにしよう。

鑑賞日:2022年5月24日